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Hib(ヒブ)ワクチンとは?もし感染したら?同時接種は可能?

赤ちゃんが最初に受ける予防接種のひとつ、「Hib(ヒブ)ワクチン」。
そもそもHibとは何なのか?接種しないとどんな病気になるのか?気になることをまとめました。
Hib(ヒブ)とは何か?感染するとどうなる?
Hibとは、「ヘモフィルスインフルエンザ菌b型」という細菌の名前を略したもの。珍しい菌というわけではなく、どこにでもいる細菌です。
Hibに感染しても症状が出ない場合も多くありますが、何らかのきっかけで進展すると、肺炎、敗血症、髄膜炎、化膿性の関節炎などの大変な病気を引き起こすことがあります。
さらに、肺炎、敗血症、髄膜炎、化膿性の関節炎などにかかった人のうち3〜6%は死亡、髄膜炎の場合は生存しても20%の割合で難聴などの後遺症が残ると言われています。
初期症状は風邪に似ているため診断が難しく、また抗生剤が効かない菌もいるため、感染する前にワクチンで予防するのが一番です。
Hibに感染するのはほとんどが5歳未満で、乳幼児は特に注意が必要。
予防接種を受けることで、重いHib感染症にかかるリスクを95%以上減らすことができます。
インフルエンザって、あのインフルエンザ?
ちなみに、「インフルエンザ」という名前がついているのは、以前冬に流行するあの「インフルエンザ」の原因と考えられていたから。
しかし、その後の研究でインフルエンザの原因は別のウイルスだということが判明!にも関わらず、名前はそのまま残ってしまったのだそうです。
インフルエンザの原因の方は「インフルエンザウイルス」とのこと。ややこしや…。
Hib(ヒブ)ワクチンの接種スケジュールについて
生後2ヵ月以降(生後7ヵ月まで)の期間に接種を開始し、27~56日の間隔をおいて3回、追加接種については初回接種終了後に7ヵ月~13ヵ月後に1回、というのが標準的な接種期間。
・1回目…生後2ヶ月
・2回目…生後3ヶ月
・3回目…生後4ヶ月
・4回目…1歳
というスケジュールで接種するのがわかりやすいでしょう。
Hib(ヒブ)ワクチンの同時接種について
Hib(ヒブ)ワクチンは、小児用肺炎球菌、B型肝炎、ロタウイルス、四種混合のワクチンと同時接種が可能。
これを先ほどのスケジュールと組み合わせるとこうなります。
・生後2ヶ月…Hib1回目、小児用肺炎球菌1回目、B型肝炎1回目、ロタウイルス1回目
・生後3ヶ月…Hib2回目、小児用肺炎球菌2回目、B型肝炎2回目、ロタウイルス2回目、四種混合1回目
・生後4ヶ月…Hib3回目、小児用肺炎球菌3回目、ロタウイルス3回目、四種混合2回目
・1歳…Hib4回目、小児用肺炎球菌4回目、四種混合4回目
「同時に何本も接種するのはかわいそう…」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、同時接種には「必要な免疫を早くつけることができる」「病院に行く回数が減らせる=病院で病気をもらってくるリスクを減らせる」といったメリットがあります。
わからないことや不安なことがある場合は、遠慮なく納得できるまで医師に相談しましょう!
Hib(ヒブ)ワクチンの副反応について
ヒブワクチンの副反応(副作用)として、これらの症状が起こる可能性があります。
注射をした部分が赤くなる・腫れる・硬くなる・痛くなる、不機嫌、不眠、食欲不振、下痢、嘔吐、傾眠(うとうとする状態)、発熱、激しく泣く
また、重い副反応として、これらの症状が起こる可能性があります。
ショック(意識を失う、呼吸困難になるなど)、アナフィラキシー様症状(呼吸困難、めまい、発汗など)、けいれん、血小板減少性紫斑病(皮膚や粘膜などの出血や青あざ、鼻血など)
ワクチンを接種する際、「どのような反応が出たら病院に行くべきか」を医師に確認しておくと安心です。
また、「ワクチン接種直後はなんともなかったのに、夜に高熱が出た」という場合もありますので、夜間や急患を受け付けている病院も調べておきましょう。
Hib(ヒブ)ワクチンを接種して、子どもを守ろう!
たくさんのリスクから子どもを守ってくれる、Hib(ヒブ)ワクチン。
赤ちゃんのお世話や産後の疲れなどもあり、大変な時期ですが、スケジュールを守って接種しましょう!