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子育てと趣味を両立させるには?世界選手権にも出場!ドローンレーサー白石麻衣(しろまい)さんに聞きました。
妊娠・出産・子育ては、人生の一大イベント。
多くの時間やお金を必要とする上に、心身への負担も大きく、仕事や趣味を諦めてしまう人も多いと思います。
「子供のため」と思うあまりに、自分が仕事や趣味をがんばることに罪悪感を感じて、自分を追い詰めてしまう人もいるかもしれません。
でも、子供のためにがんばる自分も、仕事や趣味をがんばる自分も、どれも大切な自分の一部。
どれかを失ってしまったら、バランスを崩してしまいます。
そうは言っても、「子育ても仕事や趣味もやってみたいけど、どうしたらいいの?」と思いますよね。
そこで、我々子育てのミカタ編集部は子育てと仕事や趣味を楽しんでいる人に突撃取材を敢行!
日々のバランスの取り方や心掛けなどを教えていただきました。
0歳児のママで、ドローンの世界大会にも出場
今回取材させていただいたのは、ドローンレーサーのしろまいこと白石麻衣さん。
プロフィール
・白石麻衣(しろまい)37歳
・0歳9ヶ月の女の子のママ
・映像系デザイナーのパパと3人暮らし
・職業は、ドローンレーサー、ドローンカメラマン、ドローンイベントの企画運営、3DCGのデザイナーやディレクターなど(どれもフリーランス)
・しろまいさんのInstagram
※ドローンレーサーとしての主な実績
・2017年11月マイクロドローンコミュニティ Wednesday Tokyo Whoopers を立ち上げ毎週都内でイベントを開催
・2017年11月 JDRA TINYWHOOP JAPAN CUP 2位
・2018年08月 LTW CUP 2位
・2018年11月 ドローン世界選手権 “FAI 1st World Drone Racing Championship in Shenzhen” 日本代表チーム 女性パイロット
しろまいさんがドローンで撮影した動画(着物姿がステキ!)↓
……こんな感じで、ドローン好きの間ではかなり有名なスゴイ人なのです!
0歳の子供を育てながら、どうしてこんな活躍ができるのでしょうか。両立でしんどくなることはないのでしょうか。早速お話をうかがっていきます。
娘さんと一緒にしろまいさんの取材開始!
――今日はわざわざお越しいただいてありがとうございます。お子さんかわいいですね〜!
夫が急に忙しくなって、連れてきちゃいました。
――大歓迎です!早速お話お聞きしていきますね。気になることだらけなので……。
しろまいさんは、2ヶ月前にドローンレースの世界大会で深センに行ってきたばかりなんですよね。先日はテレビにも出演されたとか。
ドローンレーサーって女性は1割もいないので、注目していただくことも多いみたいです。
――娘さんは保育園ですか?
夫の希望もあって、子供は保育園には行かずに家で見ています。
夫は自宅で仕事をしているので、子供はお互い見られる方が見る感じですね。家事もやってくれるので、家事育児の分担でモメることはないです。
――すごい!素敵ですね。両方とも忙しいときはどうするんですか?
深センの大会には1人で行ったので、熊本から私の母を自宅に呼んで助けてもらいました。
あとは、今日みたいに事前に確認して問題なければ、子供も連れて行ったり……。聞いてみると、意外と断られることは少ないんです!
練習場やイベントに連れて行くと子育て経験者も多いので、交代で娘を見てくれたりもしますよ。
――絶対アイドルですよね!奪い合いになりそう。
本当にそんな感じですね(笑)。ありがたいです。
保育園には行っていませんが、かなりいろいろな場所に行っていろいろな人に触れていると思います。
それが刺激になっているのか、夜は結構よく寝てくれます(笑)。
――仕事のバランスはどんな感じですか?
出産前からやっていた3DCGは、仕事の量は減らしてディレクションだけやっています。
ドローンレースは、大会前にかなりがっつり練習が必要で。練習場は地方が多いので、移動が大変ですね。
ドローンレース自体の賞金は少ないんですが、レースで鍛えたスキルを活かしてドローン撮影のお仕事をすることもあります。
みんなでドローンを飛ばしたり情報交換したりするイベントも運営してます。
妊娠・つわり・出産が、ドローン練習と同時進行!
――妊娠中や、出産の直前直後はどうされてたんですか?
そもそもドローンを始めたのが2017年の秋くらいだったので、その数カ月後に妊娠したんです。
妊娠中も無理のない範囲で仕事もドローンもやってたんですが、ドローンってゴーグルをかけて操縦するので、つわりのときは気持ち悪くなってムリでしたね。
さすがにドローンは数ヶ月お休みしました。
――ドローンつわり!共感できる人は少なそうですが……(笑)他に大変なことはありましたか?
実は妊娠7ヶ月目から入院していて、出産も予定日より2ヶ月早かったんです。娘は生後2ヶ月までNICUに入院していました。
里帰り出産する予定だったのが東京で出産になってしまったり、出産後も病院に通ったり、いろいろ大変でしたね。
――それは大変でしたね……。今はお二人とも元気そうでよかったです。
ドローン歴1年で、その間つわりや出産でお休み期間もあるのに、レーサーとして活躍されているのに驚きました!
そもそもドローンを始めたきっかけは何ですか?最初からレーサー志望だったんでしょうか。
もともとゲームやガジェットが好きで、映像も好きだったので、最初は「キレイな映像を撮りたい!撮ってみんなに見せたい!SNSに載せたい!」みたいな感覚でドローンを始めたんですよね。
でも、ドローンの情報ってまだまだ少なくて、ネットで調べても英語だったりするので、毎週都内で集まってドローンを飛ばしたり情報交換したりする「Wednesday Tokyo Whoopers」というマイクロドローンコミュニティを立ち上げました。
そうして仲間が増えていくなかで、勧められたり誘われたりしてレースにも出るようになった感じです。
レースの練習をすると撮影技術もアップするので、撮れる映像の幅も広がりました!
――すごい。もともと向いてたのもあるんでしょうし、コミュニティを作って情報交換したり、フットワークが軽さも重要ですね。
「Wednesday Tokyo Whoopers」は、ドローン界隈で有名な人も参加してくれて嬉しかったです。
でも、ドローンって練習しないとすぐ下手になるんです(笑)。
ゲームだと、マリオカートみたいなレーシングゲームよりも、格闘ゲームやアクションゲームの感覚に近いですね。
夫は、「面白いことしてる嫁」が好き
――かなりアクティブですけど、ぶっちゃけパパは嫌がったりしませんか?
ときどき「また練習行くの?」みたいな感じになったり、私が忙しすぎて余裕がなくなってピリピリすることもありますけど、基本的に夫は「面白いことしてる嫁」が好きみたいなんですよね(笑)。
――面白いことしてる嫁が好き!それ最高の夫婦ですね!お互いが楽しく過ごしていることを大切にできるといいですね。
子育て中のパパママの中には、やりたいことに踏み出せない人も多いと思うんです。
他に大変なことだったり、やりたいことを諦めないコツみたいなものはありますか?
楽しくないことやムリなことはやらずに、周りの人に素直にお願いすることですかね。
つわりのときはドローンも休憩してましたし、イベントも自分で全てやるわけじゃなく、いろんな人と手分けしてやっています。
あとは、やる前から考え込まずに気軽に飛び込んでみることですかね?
ドローンは、女性レーサーはただでさえ少ないし、赤ちゃんを連れて来ている人なんてそうそういません。
でも飛び込んでみたら、10代のレーサーの付き添いで来ているパパさんやママさんが子供を見てくれたり、優しくしてくれる人がたくさんいます。
――やってみる前から「どうせ子育てしながらなんて無理」って心を閉ざさない方がいいですね……。
そうそう、そうなんです!
なんか、こんな感じで大丈夫でしたかね?参考になること話せてるかな……?
――大丈夫です!「子育て中は新しい世界に踏み出したいけど、なかなか踏み出せない」という人がたくさんいるので、しろまいさんのお話はとても参考になると思います。
本当にありがとうございました!娘さんもいい子にしててくれてありがとう〜!
編集後記:子育てがあるからと諦めない。気負わず、少しずつ始めてみよう
終始にこやかでマイペースだったしろまいさん。
本当に楽しそうで、「気負わず、気軽に飛び込んでみる」という姿勢が印象的でした!
最初からレーサーを目指していたわけではなく、「楽しそう」と思って始めたことにどんどんのめり込んでいった結果、仲間ができたりレースに出たりと世界が広がっていったんですね。
「始めるからには絶対成功しなきゃ!」とプレッシャーを感じるよりも、「楽しそう」「やってみたい」「大変だからちょっと休もうかな」といった自分の感覚を大切にした方がいいのかもしれません。
子育て以外にもやってみたいことがある方は、いま出来ることから少しずつ始めてみませんか?
私達も子育てに役立つ記事をたくさん書いて、子育てと趣味や仕事の両立をサポートしたいなと思いました!(子育てのミカタ編集部)