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生後3週間の赤ちゃんが中耳炎で発熱!10日間入院した体験談
よく「赤ちゃんは母親から免疫をもらっているから、生後半年くらいは風邪を引かない」ということを聞きますが、うちの子どもは新生児期(生後3週間)で中耳炎になってしまい、10日間入院してしまいました。今回はそのことについて共有したいと思います。
最初は「少し鼻水が出てるかも?」程度
里帰り出産したので、その頃はまだ実家。
発熱した日、日中は母乳もよく飲んでいたし、特に体調が悪いということはありませんでした。ただ、少し鼻水が出ているので、それだけ少し気になるなという程度。夜も普通に寝ました。
夜中に発熱し、耳だれもあり。大学病院へ
夜中に起きて授乳をし、寝かしつけようとしたのですが、機嫌が悪くてなかなか寝付きません。普段と違うなと思い熱を計ると、そのときは確か38℃後半くらいだったと思います。
「どうしよう…朝まで待たずにすぐ病院に行ったほうがいいかな…」と思い、とりあえず出産した産院に電話。「病院に行った方がいいかもね」ということで、夜間やっている病院の電話番号をいくつか教えてもらいました。
何件か電話しましたが、普通の病院は新生児用の設備がないということで、大学病院に行くことに。親を起こして車を出してもらい、車で20分くらいのところにある大学病院に行きました。
事前に電話で「そのまま入院になるかも」と言われていたので、とりあえず一泊分くらいの着替えとオムツも持参。この頃は熱が上がって、39℃以上あり、耳だれも出ていました。
血液検査、尿検査、髄液の検査をし、入院決定
新生児がこれだけ高熱を出すのは珍しいということで、血液検査、尿検査、髄液の検査もしました。
検査と診察の結果、髄膜炎ではないことがわかり一安心。この時期になるのはすごく珍しいけど、中耳炎で高熱が出たとのこと。
そのまま帰れるのかと思いきや、「新生児の発熱は基本的に入院です」と言われ、入院が決定。それも2〜3日ではなく、「最低でも10日か2週間くらいです」とのこと…。このとき初めて「えらいことになった」と思いました。
授乳中だったので、私も一緒に入院
完全母乳だったので、栄養源として私も一緒に入院することに。
私の母はまだ仕事をしていて、父は定年して家にいたので、両親で手分けをして必要なものを持ってきてくれたり、上の子の面倒を見てくれたりしました。
中耳炎の治療は、鼓膜の切開と抗生物質
基本的な治療は、抗生物質の投薬。点滴の管は入院中ずっと繋ぎっぱなしで、1日に数回交換。
さらに、1日3回抗生物質と整腸剤を少量の水で溶いてスポイトで飲ませていました。
その他、中耳炎で溜まった膿を取るために鼓膜の切開をし、鼻水の吸引もしました。
鼓膜の切開は、耳の穴から細い針のような槍のようなものを入れて、スパっと膜を切り、中から溢れてきた膿を拭き取って、消毒をして終了。退院時には鼓膜は再生して塞がっていました。(鼓膜の再生能力ってすごい…)
中耳炎の治療が終わり、10日で退院
抗生物質にはいろんな種類があり、菌のタイプによって効いたり効かなかったりするそうです。合わなければいろんな種類の抗生物質を試さなければいけないそうですが、幸い最初に試した抗生物質が効いたので、熱はどんどん下がって回復していきました。
1週間くらい経ったところで再度血液検査と尿検査をすると、菌がいなくなっていたので、入院10日で退院できることに。私にとっては長い10日間でしたが、先生の話しぶりだと、「順調に回復して、早く退院できて良かった」という感じでした。
そういえば、最初の検査では尿からも菌が出ていて、「もしかしたら尿が通る管が逆流しているかも」と言われていたのですが、再度検査した結果、逆流はしていないようでした。結局この件は、尿から菌が出た原因がはっきりわからず、大丈夫だと思うけど一応経過に注意して、今後原因不明の発熱があった場合は医師に申し伝えるように、と言われました。
入院中の生活について
入院中は、意外とやることがあり、せわしなかったです。ざっと毎日の生活を書くとこんな感じ。
・薬を飲むのと検温が1日3回。
・1日数回点滴を取り替えてもらう。
・診察が1日1〜2回。耳鼻科や小児科の外来病棟に行く。外来の合間を縫って診てもらうので、時間が前後したり長時間待つことも。
・息子の授乳とオムツ替えは適時。オムツは毎回計量して尿や便の量を記録。
・息子のお風呂は、看護師さんにお湯と手伝いをお願いする。
・ベッドは大人用の低い柵がついたものに2人で寝ていました。
・付き添いの食事は出ないので、私は家から冷凍ご飯やレトルトを持ってきてもらったり、売店で買ったり、病院の食堂で食べたり。病院の食堂が美味しくて助かった…。あと、野菜不足になりそうだったので、毎日めかぶやもずく酢を食べていました。
・私のお風呂は、付き添い用のシャワールームで。予約制で着替えも含めて1人30分だったので、けっこうバタバタ。
・1〜2日に1回程度、息子が寝ているときに看護師さんに「ちょっと出てきます」と断りを入れて、30分くらいブラブラ歩いて気分転換していました。
・その他、空き時間はカードを買ってテレビを見たり、本を読んだりして過ごしました。外来の受付時間中は大学病院の無料Wi-Fiが使えたので、インターネットも普通に利用していました。
母親の入院中は、上の子のケアが大変!
入院している息子もかわいそうでしたが、上の子(娘、当時3歳)もかわいそうでした…。幸い、地元の保育園の一時保育枠が空いていて週3日通うことができたので、日中は同年代の子と遊んだり体を動かしたりしてストレスが発散できたようです。
保育園が休みの日は、私の両親と児童館に行ったり、病院に来て私と一緒にお昼を食べることもありました。この時期、じーじとばーばに甘やかされてかなり顔が丸くなっていましたが、本当によくがんばってくれたと思います。両親にも本当にお世話になりました。里帰り中じゃなかったらと思うと、今でも胃が痛くなります。
退院後のホームケア
正確な日数は忘れましたが、退院後1〜2週間は薬を飲んでいました。さらに、1日3回重曹入り生理食塩水で鼻水吸引。1ヶ月後、再度診察。異常はありませんでした。
ホームケアの指導内容は先生によって違いました。ある先生は、「毎日3回重曹入り生理食塩水で鼻水吸引して、上の子が外から帰ったらお風呂に入って全部着替えて手を消毒しないと一緒に遊んではいけない」とおっしゃっていて「これは大変だ…」と思ったら、他の先生は「そこまでしなくても…。まあ気になるときに鼻水吸引して、上の子は手の消毒くらいでいいのでは」とおっしゃっていました。
結局、外から帰ったら手を洗い、気になったときに鼻水吸引という生活です。あれから1年半経ち、保育園にも5ヶ月通っているので、それなりに熱が出たりインフルになったりもしましたが、中耳炎にはなっていません。また、特別体が弱かったり病気になりやすいという印象もありません。
赤ちゃんの中耳炎の原因と予防
当時まだ本格的な外出は全くしておらず、買い物などに行っても息子は常に誰かと一緒に車で留守番していました。原因ははっきりとはわかりませんが、上の子が保育園か児童館で菌をもらってきたのかもしれません。一応手洗いはしてたんだけどなあ…。
手洗い等で予防して、それでも病気になってしまったら、迷わずすぐに病院に行った方が良いでしょう。特に新生児期は体力もなく、少しでも体調が悪くて母乳やミルクを飲む量が減ってしまうと、脱水症が心配です。
また、万が一のことを考えて、子どもが病院になった場合に誰がケアするか、きょうだいの面倒は誰が見るのかなどを話し合っておくことをおすすめします。
この記事のライター
千春/子育てのミカタ編集長兼ライター
2011年生まれ女児と2015年生まれ男児の母。
あのときは本当にびっくりしました…。
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